ひだまりの中で

日々のできごと。

がんばれメグ

今朝の外気温は1℃。

メグが外で力のない声で鳴いている。

5月に生まれたメグは冬の寒さを経験していない。

あまりにも哀れな声で鳴くのでそっと戸を開けて家に入れた。

いつものことだけど、メグは家の中に入ってくるとミャ〜ミャ〜と声をだす。

家の中に入れたことがオトーにばれないかとヒヤヒヤする。

しばらくあちこち嗅ぎ回って落ち着ける所を探す。お気に入りの場所を見つけるとそこでおとなしくなる。

今朝はいつもくるみが座っているソファに座り、背もたれ越しにこちらを見ている。

その目は疑いの目だ。

いつまでここに居させてくれるの?どうせすぐにまた追い出すんでしょ。

その目つきを、どこかで見たような気がする。

そうだ、6月に家に泊めてあげたお遍路さんだ。

フランスから来たという26歳の女の子。

2ヶ月前に日本に来て、歩いて四国八十八箇所霊場巡りをしている途中だという。

最初は一泊の予定だったのに、もう一泊したいという。断る理由もなかったので泊めてあげたらオトーの機嫌が悪くなった。

居心地が良かったのか、それとも2ヶ月の旅の疲れが出て気が緩んだのか、しばらく滞在してもいいかと聞いてきた。

若い女の子が2ヶ月も歩いて四国八十八箇所のお寺を巡るということがどれほど大変なことか想像すると気の毒だとは思うけど、しばらくというのがいつまでなのかわからない。

オトーにそのことを言うと「出ていってもらえ」と却下される。

オトーがダメと言ったら絶対ダメなのだ。

そのことを伝えた時の女の子の目つきが、今のメグとそっくりだった。

信頼していた人に裏切られた、という悲しい目。

メグがソファの上からじっとこちらを見つめている。

夏の酷暑のときも、中に入れて〜と騒いでいたけど、心を鬼にして我慢をした。

冬の寒さにも慣れてもらわないと、いつもオトーが言っているように、その時の気分で中に入れてやったり外に出したりする方がかえって可哀想。

がんばれメグ。