ひだまりの中で

日々のできごと。

スタインベック「怒りの葡萄」

   

猛烈な砂嵐が、一夜にして耕地を砂丘に変えてしまった。
オクラホマから、「今よりましな生活」を求めて、ジョード一家はカリフォルニアを目指す。
一家をしきるのは、長男のトムと母親。
6人の子供と両親、長女の許嫁のトニー、それに父の弟と元説教師だったケーシーの11人は中古のトラックで野宿をしながら移動を続ける。
食料がなくなり、残金も尽き果てたころ、ある農園で仕事を見つける。一家総出で終日働いても、一回分の食事をまかなうのが精一杯の極貧の生活が続く。わずかな賃金で食いつなぎながら、楽園を求めてさまよい続ける一家の物語。

百万エーカーを所有する一人の地主のために10万の農民が飢えるという状況を克明に描いているという点において、この作品がルポルタージュとして評価され、ピューリッツァー賞を受賞したというのもうなずける。